<工事名>令和2年度 木舟町御車山高花挿台及び下花挿台保存修理工事
<工事期間>令和2年5月1日~令和3年3月31日
<仕様>
高花挿台は高さ600mmの金箔押し仕上げである。直径160mmの八角形柱の花芯に、高さ265mm×幅525mmの三角形の萼も金箔押し仕上げで高花(牡丹)が挿される。花傘の上に牡丹の花を受けるための花台であるとともに、真ん中に八角の筒が組み込まれ、そこに八角の心柱を通して鉾留の台にもなっている。底面には丸く杉板が張り付けてある。下部は外側に半丸面を持ち、上部に半丸面の細い2本の段巻があって、その上方は外側に反らせて開くように、最上部は3方に細くなって延び、先端には巻き込むような波頭の形に唐草文の丸彫りが彫刻してあり、全体には宝相華唐草が立体的に深彫りしてある。
<修理概要>
上花挿台
・上花挿交換部の檜を155×60×60㎜を制作
・NC加工において挿し口の位置および角度を切削
・最終的に鑿などを活用し形状を整える
・新調した部材を既存パーツに組み込み。裏面へコクソ充填する
・筒状の二つ割り柱も欠損箇所や亀裂箇所を補修
下花挿台
・花刺し位置固定材も損傷が激しいため部分新調。
・生漆で木地を固める。
・その他、約2ヵ月かけ詳細補修