事例紹介

令和4年度 二番町御車山鉾留 蕾・棹保存箱新調工事 完工

<工事名>令和4年度 二番町御車山鉾留 蕾・棹保存箱新調工事 完工

<工事期間>令和4年5月9日~令和5年3月31日

<概要>

鉾留[棹]における漆の剥離と損傷が大きく、破断が認められるものがあるなど、祭礼行事に支障が生じている。この部材は、心柱につなげて高所に伸びるため、組み立て時は山車の最も高い位置に取り付けられる。高度は約9mに至る。棹の傾斜は制作当初のしなりのほか、経年劣化も影響しているとみられ、取り付けた鉾留[桐花]が落下し、運行上の安心・安全を脅かす事態にもつながりかねない状況にある。鉾留の桐花は、大・中・小・蕾の順で棹に取り付けられているが、蕾は現存しているものが1点のみである。本工事で6点復元新調する。また、復元新調される棹を収納できる箱を制作する。

<工事概要>

・木工作業
蕾復元新調。寸法取り、木取り、鑿や鉋で形を整形。棹箱新調

・漆工作業
蕾復元新調 破損したがく片を修理し使用。桐の花の蕾はオリジナルを参考に塗り。
木地固め(黒中塗漆×1)→下地付け(錆×2)→塗り(黒中塗漆×3)→金箔押し
桐の花補修 損傷部のみ、下地付け → 塗り → 箔押し
がく片も色サンプルを制作、補修とともに現存するオリジナルに近い色に塗替え。

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