<工 期>
平成23年1月16日~平成23年3月31日
<内 容>
御馬出町御車山の軍配は、標旗取付用の縦棹の最上部に斜めに装着する長さ731㎜、幅410㎜の木製品である。縦棹へ装着する取付金具部分は鉄製で先端に「返し」状の加工を行い、縦棹に差し込み、「返し」の弾性で固定する形式となっている。団扇の外縁部は幅20㎜の肉厚で丸面の縁取りが施され、そこから幅26㎜の線が3本斜めに心棒まで延びている。塗りは本堅地をつけ、漆中塗りのうえに地肌のみ紋漆で細かくタタキで荒し、全面を金箔押しによって仕上げ、タタキの面は艶を消してある。団扇面の上部地肌には銀薄板を75㎜の丸に打ち出した日輪と三日月が鋲止めされている。このたび、長年にわたる使用により取付金具部分の「返し」が欠落しているため、保存修理を行った。
[金工]
返し切断 → 摘み付き返しの溶接 → 整形
<請負者>
金工分野 鳥田 稔弘(部会長) |